私にとって3月22日は新たな一年の始まり
です。昨日命日を迎え、静かに故人を偲び
ました。だから今日からまた心機一転なの
です。年々受け止め方が変わっている事を
実感しています。
今年の命日は例年とは少し違うものとなり
ました。毎年欠かす事なく命日にお供えの
花を贈って下さる方がいたのですが、今年
はありませんでした。主人の友人です。
正直ほっとしました。
毎年忘れず贈ってくれる。それはとても嬉
しかったです。でも、忘れないという事は
気持ちも整理できずにいるのではないかと
心配だったからです。
主人が亡くなった事にとてもショックを受
けていたと、後に人づてに聞いていました。
長く一緒に仕事もしていて、同じ趣味で遊
んだりもしていました。
主人は友達付き合いも少なく、私が紹介さ
れた友人も僅かでしたが、その内の一人で
した。紹介してくれる程の人なので、余程
気の合う、信頼できる人であっただろう事
は容易に想像できます。
その友人にとっても、主人は同じ様な存在
だったのだと思います。
たまに電話などで近況を話したり、今度会
おう、などと言いながらも、お互い家族を
持ってしまうと会う頻度は減っていました。
久しぶりに見た姿は、もう息もしていない。
ショックが大きいのは当然です。
今年お供えが届かなかった理由はわかりま
せん。命日を忘れただけなのかもしれない
し、もう贈る理由がないと思ったのかもし
れません。
どんな理由であっても、私はこれで良かっ
たと思います。
3月21日がその人にとって、いい意味で特
別な日ではなくなったのです。
他に大切な事があるのです。時間の経過が
そうさせた。ただそれだけなのです。
忘れる事は寂しいけど、忘れられずにいる
事もまた辛い事です。
彼が穏やかで、新たな気持ちで過ごしてい
る事を祈ってます。故人もきっとそう願っ
ています。
