いつもウォーキングに行く公園で、思いもよらず四つ葉のクローバーを発見。
摘み採って手のひらの上で見ていたら突風が。。。
手のひらを離れて草むらに紛れてしまいました。しばし草むらの中を探しまわりましたが、段々と、下向いて執着しているそんな自分が馬鹿らしく思えてきて、探す事をやめました。
ちょうど四年前の事。
今日のクローバーの発見みたいに、思いもよらぬ友人との再会がありました。
三十年来の友人。だけど二十年位会っていませんでした。
住む場所も違ったし、その当時の会社を私は既に退職していたので、年賀状のやりとりだけで、もう会う事もないだろうと思っていました。会わない事が別に不自然でもなかったのです。
そんな友人が四年前に仕事の関係で私の住む土地にやって来たと聞きました。
その知らせは、その一年前に夫を亡くし心に大きくて深い穴が空いていた私にとって、何かのプレゼントのように思えました。
誰にも会いたくないと思っていた心が動きました。
自分から誰かに会いたいと思うなんて、とても考えられないくらいに苦しい時期だったので、自分の気持ちの変化に正直驚きました。
でもそうなっても仕方のない程の友人だったのです。
それから四年。
一緒に食事に行ったり、観光に出かけたりと常にとはいかずとも、友人は可能な限り付き合ってくれましたが、ついに地元に戻る時がやって来ました。
いつかその日が来るとわかってはいました。
それでもやっぱり寂しかったのです。
最後に私に一日という時間をくれました。
最後の日も今までと特に変わった事はありませんでした。話したい事の半分も言えなかった気がするけど、実際話したい事をまとめていたわけでもないし、ただその日に思った事とお礼は伝えようと決めていました。
最低限は伝えられたと思います。
私の心に空いた大きくて深い穴は、どんな人でも、どんな出来事でも無くなる事はありません。
生涯埋まる事はない、無理に埋める必要もない。
ずっと空いたままだけど、ずっと付き合って行くものなんだという覚悟はとっくに出来ています。
それでも、その穴はちょっとずつ狭く浅くなっています。
生涯埋まる事はないと覚悟をしてからの、新しい出会いや出来事が、そっと、少しずつ、埋め続けています。
その中でも、その友人との再会や四年の時間は、特別早く、しっかりと固めてくれるものでした。
でももう手を離さなければならなかったのです。四年は充分過ぎる時間です。
私の気持ちとは関係なく、友人は戻らなくてはなりません。後は、私が心から手を離せるかどうかだけでした。
思いもよらず見つけた四つ葉のクローバーは、私の手を離れました。探す事もやめました。
下を向いてるより前を。留まるより次へ。
クローバーも友人も、戻るべき所に帰ったんだと。
心から手を離せた。ザワザワの終わりに気づいた、そんな一日。