今朝、義母から電話があった。
「お盆は無理して来る事ないよ」
「涼しくなって、コロナの感染者が落ち着いた時にまた寄ってって!」とのお言葉。
お盆は義実家に親族が集まり、お坊さんにお経をあげてもらうのが毎年恒例となっている。
昨年はコロナ禍で集まりはやめたが、今年は集まれそうな雰囲気の時期もあり、かなり前もってお誘いがあった。
当然行くつもりでいたけど、今日までの間、私の住む県も義実家の県もコロナの感染者が激増している。
お盆までには何とか落ち着かないだろうか、と淡い期待を持ちながらギリギリまで行くかどうか悩んでいた所だったが、義母の方から来なくて良いと連絡があった。
ー石川県の人が危ないから
そんなマイナスな理由でそう言ったのではないのだと私にはわかる。
ーお互いの為、私の為
義父母や義兄家族、義姉家族の私への配慮なんだとわかる。
夫が亡くなった日の事。
私が気づいた時には夫の意識は既になかった。病院で死亡確認がされたのは、まだ日が明ける前だった。
身内に連絡をする様に。と病院の人に言われたが、自身が動揺していた事と、既に亡くなっている事をどう詫びたらいいのかと申し訳なく思うばかりで、なかなか電話ができなかった。
覚悟を決めて電話をしたが、既に亡くなった事を伝え、その後はただただ「ごめんなさい」を繰り返すしかできなかった。
その時、義母が言った言葉。
「あきこさん。そんなに謝らなくていいんだよ。それがあの子(夫)の寿命だったんだよ。あきこさんが謝る必要ないんだよ」
私が救われたのは言うまでもない。
我が子を亡くした母が、誰よりも私を慮っている。私ならそんな言葉をかけられるだろうか。
その言葉と思いを私は生涯忘れる事はないし、忘れてはいけないと思っている。
その後も、今に至るまで私は夫の死について責められたり、嫌味などを言われた事は一切ない。むしろ本当の娘の様に接してくれている。
夫と結婚して毎日が本当に幸せだった。
亡くなってその思いはより一層強くなった。一緒に過ごした時間を何度振り返っても幸せだったという気持ちしか思い出せない。
夫はとても優しく懐の深い人だった。
夫が亡くなってからは義父母や義兄家族、義姉家族の私への思いやりに改めて触れ、夫の優しさや懐の深さは、このご両親達があってこそなんだと心底感じ、同じ家族になれた事を誇りに思っている。
夫の分まで私は娘でいるつもりだ。それが、夫ができなかった義父母への親孝行だと思っている。
今年のお盆も会えないけど、それぞれの場所でご先祖様と夫をお迎えして送りましょう。
ご先祖様も夫も、あっちこっち行かないといけないから忙しい。って思ってるかも(笑)。