夫が亡くなって5年半が経過しようとしているが、ずっと結婚指輪をつけたままだった。
望んで独身になった訳でもないし、外すタイミングもよくわからなかったから。
ちなみに夫の結婚指輪はネックレスに通して首から下げている。
そんな今日、自分の結婚指輪を紛失した。
かかりつけの病院でレントゲンを撮る事になり、一時的に外してポッケに入れた事が原因だ。
マスクも同じポッケから出し入れしていたので、どこかのタイミングでマスクを出した時に一緒に落としたのだと思う。
自宅に着いてから失くしている事に気づいた。
病院の後、薬局など何件か立ち寄ったので、どの段階で失くしたのかハッキリしない。
すぐに指にはめていれば、と後悔している。
実は失くしたのは今回が初めてではない。
夫が亡くなってからかなり痩せた事もあって、指輪のサイズがブカブカで、手を洗った時などはすぐ抜けるような状態だった。
以前失くした時は衣服の整理をしている時で、散々探したが見つからなかった。
「忘れた頃に出てくるよ」
そう人に言われて諦めかけていた頃、衣装ケースの中からコロンと出てきた。
今回はどうだろう。
どう考えても外で失くしているので、見つからない可能性が高い。
今度こそ本当に諦めないといけないかもしれない。
それにしても失くした事に気づくのが遅すぎる。
思い入れがあるのかさえ自信がなくなってきた。
結婚指輪をしていない私の手を見て、夫の両親やきょうだいは何か変化があったのか、と感じるのだろうか。
私自身の想いは何ら変わっていないから、恥じる事はないのだけれど、結婚指輪のない左手を見ると何だかいつもと少し違う気がしています。